「小さなお店のはじめかたゼミ」卒業生のその後②
(2018年3月に取材しました)
5月より第9期をスタートする「小さなお店のはじめかたゼミ」。
これまでの受講生の中には、すでにお店を開業した方も何人かいらっしゃいます。
そこでこのブログで、その方たちのお店にお邪魔して、開業までのこと、ゼミに参加した感想などを聞かせていただこうと思います。
今回お話をうかがうのは、カツヤマケイコさん。
カツヤマさんは第3期(2017年1月~3月)に参加され、ゼミ終了後すぐの4月、三鷹駅南口に古道具と作家物のアクササリーを扱うお店「BROCCA」を開業されました。
元々フリーのイラストレーターとして活動されており、今もお店の営業と並行して、イラストのお仕事もされています。
福田:今日はよろしくお願いします。カツヤマさんはフリーのイラストレーターとして活動されていますが、そちらのお仕事がありながら、なぜ古道具とアクセサリーのお店をはじめようと思ったのでしょうか。
カツヤマ:3年くらい前に、イラストレーターの友人が子供にアートを教えるアトリエを開いたんですね。自分の仕事場兼、子供に絵を教える教室をやる場所として。それにすごい感銘を受けたんです。
アトリエの準備として、壁塗りなどを手伝っているうちに、なんかすごくいいなーと思って。
それまでは自宅で仕事をしていたのですが、私も外で何かやりたいなと。
福田:なるほど。イラストレーターの事務所兼で何かをやりたいと。
それが古道具とアクセサリーの販売になったのはどうしてでしょうか。
カツヤマ:元々フランスの古道具が好きで買い集めるうちに、「売るほどあるな」と思って(笑)
ただ実際にお店をやるとなると、それだけでは足りなくて、赤坂の蚤の市に仕入れに行きました。
そこに自作のアクセサリーを販売している方がいて、素敵だなと思って声をかけたのがきっかけです。その方が、他の作家さんも紹介してくれました。
元々蚤の市に出店している方の作品なので、古道具との相性もいいですしね。
福田:ご自分が好きなものを組み合わせていくということですね。
そうやって販売するものやコンンセプトを考えながら、物件探しもしていった。
カツヤマ:そうですね。今の物件は半年くらいずっと目をつけていたんです。
イラストの仕事が忙しくなったりして、なかなか決められなかったんですが、2016年の12月に契約しました。
福田:物件を契約した後、ゼミに参加されたんですよね。
実は今までで、ゼミを受ける時点で物件の契約まで進んでいる方って、カツヤマさんだけなんですよ。
ゼミの申込のメールに物件のことが書いてあって、ちょっとびっくりしました。
開業する上で、物件の契約というのはかなり大きなポイントです。
そこまで進んでいて、何を期待してゼミに参加されたんでしょうか。
カツヤマ:あ、私だけなんですか(笑)
ただ物件は決めたと言っても、右も左もわからない状態だったので、具体的な話を聞きたいなと思って。
福田:実際に参加してみて、いかがでしたか。
期待していた具体的な話というのはどんなことだったんでしょうか。
カツヤマ:やっぱりお金の話ですね。開業費用のことや実際の売上など。
なかなか本を読んでいても、そのあたりはぼかされていて、細かくは書いていないですよね。
ゼミでは、かなり具体的なところまで聞けたので良かったです。
福田:確かに。僕もネットや本で出すなら、そこまで細かい数字は出せないですよ。
ゼミのように直接顔を合わせている方ならいいですが。
カツヤマ:それと当時、内装の業者のことで悩んでいたので、「ていねいに、」の内装を担当した工務店を紹介してもらえたのがありがたかったです。
福田:悩んでいたというのは?
カツヤマ:ネットで探したいくつかの業者に見積もりやプランを作ってもらったのですが、なかなかこっちのイメージ通りものができなくて。
なんでこんな風になるのかな、というのができてきたりして(笑)
「ていねいに、」の内装の雰囲気がいいと思ったので、同じ工務店の方ならイメージに近いものを作ってくれると思いました。
福田:内装業者選びも難しいですよね。
自分が好きだなと思ったお店の人に、そこの内装業者を聞いてみるというのはいい手だと思います。
聞かれるお店側としても、そこまで自分の店の雰囲気を気に入ってくれるというのは嬉しいことですし。
次は、開業する前にこれをやっておけば良かったなということがあれば教えてください。
カツヤマ:人通りなど、立地に関する調査をもっとしてけば良かったですね。
この物件が気に入りすぎて、そこまでは考えていませんでした。
駅から近いしバス通りだからいいかなと。
でも実際は、あまり歩いている人がいなかったんです。
福田:確かにバス通りだけど、歩道が狭くて歩きにくそうですね。
カツヤマ:そうなんです。それと自転車も止められないし。
あと、車の通りが多すぎて、埃が多い!
福田:お客さんが入って来やすいように、季節のいい時は店の入口は開けっ放しにしたいところですが、それは難しそうですね。
カツヤマ:そうそう。
福田:最後に、今後のことを聞かせてください。
ゼミの時の発表では、夢は「古道具屋兼立ち飲み屋」と言っていましたけど。
カツヤマ:それは遥か先ですね(笑)
今考えているのは、アクセサリーのネットショップです。
これは具体的に検討しています。
福田:「古道具屋兼立ち飲み屋」ぜひ実現させてください。
楽しみにしています。
今日はありがとうございました。
お店情報
BROCCA
三鷹市下連雀3-9-4
0422-24-6078
http://www.brocca.tokyo
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